猫とワタシ

ほんの覚書

読書感想文を書くようで、ちょっと恥ずかしいんだけど ... ネタバレしないように書いてます。

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この記事のみを表示する風待ちのひと

伊吹有喜

☆☆☆☆☆
風待ち

しばらく心も体も休んで、新しい風に乗って再出発するまでの時間を「風待ち」の時間。
その「風待ち」の時間の恋物語と割り切って、喜美子は哲司をあきらめた。突っ走る恋愛物語といいうだけじゃない、そこのところに共感  ^m^

哲司の妻は容姿端麗、仕事もできる。でも互いにすれ違って若い男ができたのを機会に離婚を考える。しかし、娘が受験だとい言うことで保留にしたいというときの話。私は彼女の気持ちもわかる。仕事も家庭も切り回していくとき、愛を育てていくことを怠った二人、気がついたら気持ちが寄り添えなくなっていた。
そんなことが重なり、心の病気で長期休暇をとった哲司。母の遺品を整理するために訪れた町で、心優しい喜美子に手伝ってもらい家を整理する。容姿はさておき、家庭的な喜美子と少年ぽい哲司の心を解きほぐしていくその間にお互いに惹かれあっていく。

どちらか片方が我慢するのでなく、お互いに譲り合って生きていくことの大切さがわかるのには、最後まで寄り添ってみないとわからないのかもしれない。喜美子の蒸発でもう一度やり直そうとした哲司。でも、哲司は離婚した。それは娘も母も祖母もそして、哲司も もどれないくらいばらばらになってしまっていたから。そして、その上で喜美子と哲司はハッピーエンド。

あきらめたらそれで終わり、あきらめないで待ってみよう。それが最後の二人を出会わせた。


あきらめないで待ってみよう。あきらめないで続けてみよう。結論を急ぐまい。もうずいぶん生きてきたのだから・・・そんな言葉が心の中に残った作品。49日のレシピより好きかも。でも作風はよく似ている。
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この記事のみを表示する49日のレシピ

伊吹有喜

★★★★
49

乙美が亡くなって四十九日を迎えるまでの残された家族の話。
乙実さんのような妻、母親、女性になれるかなぁ・・・

継母として、血の繋がらない、なつかない子どもに愛情を注いで育てる。子育ては見返りを求めない愛情で成り立っているとは思うけれど、なつかない子どもを育てるのって大変だろうなぁ。女性として、恵まれない子ども達の成長を助ける仕事をしている。みんなに慕われる、それもまた凄いことだ。妻として子どものようなわがままな夫に使える。文句を言われても笑って受け流して・・・
私にはできそうにないぞ!

だから、涙をポロポロで読んでも、小説の中のいい話で終わった。乙美さんのように生きていけば、幸せなのかな? 夫も子どもも亡くなってから乙美さんの愛情に気づいた。もっと優しくしていればよかったと後悔した。乙美さんはそれでも幸せだった。でもやさしい言葉をかけられていたら、もっと幸せだっただろうに。それは贅沢?

自分のことに置き換えてみて、子ども達が私が死んだあと私の存在を認めてくれればいいと思ってる。そして子ども達は同じように自分の子どもに愛情を注いでくれたらそれでいい。それを見返りを求めない愛情というのだろう。それが本物の愛情なのだと誰かが言っていた。じゃあ、見返りを求める愛情は本物じゃないのかしら?

見返りを求める愛情は、おそらく夫婦間の愛情だろう。一方的では消えてしまう。だけど一方的でも我慢して我慢して我慢し続ければ・・・いつかわかってもらえるのだろうか。我慢するということが傲慢なのもしれない。それは自分の立場で考えてるに過ぎないのかも。とすれば、いつかは親子の愛情と同じように変っていくのかな、そうなる日がくるまで育てていくのが夫婦間の愛情かもしれないね。
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