夜の公園  川上弘美
☆☆☆
159

この作品はとっても理性的な人、堅実な人には理解できないだろうなぁ。
自由奔放で、生活感がない。もっとしっかりしてよと言いたくなるかも。
でもね、若い頃のことを思い出してみると案外こんな感じだったかもと思うんです。こんな危うい、自分がどうしたいのかよくわからないというような、そんなところをさまよって、いろんなことに気づいていくというか・・・
だから「夜の公園」というタイトルはぴったりかも
昼間の健康的な空間が 夜はなにやらぞわぞわとした感じがする。
【 2007/01/21 20:17 】

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おめでとう  川上弘美
144

なんと8月まだ2冊目…
川上さんの文は好き。のほほんとした文の中に時々出現する文語体、や古語それがなんだか心地いい。主人公の名前だっていまどきないような鳩子やら竹雄。
そしてこの「おめでとう」には12の恋の物語がおさめられている。ちょっと切ないような、うふふと笑えるような、心の中の気づくか気づかないかの細やかな気遣いとか、そんなしみじみとした心が描かれている。
なんだかいいなぁ〜
【 2006/08/28 08:44 】

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東京日記 卵一個分のお祝い。 川上弘美
137


タクシーに乗ってやってきた友だちとの会話。
「時間がないから、すごく近かったけれど、乗ったの。悪いわねって運転手さんに言ったら、なんて答えたと思う?」
さあ。
「それがね。いいよー。お客さん。この車に乗っている間は、女はみんな俺の女なんだからさあ。だって」
この日記の中で一番心に残ったところ。

3/4はホントの川上さんの日常がづられているらしいんだけど、「ツキコさん」の性格がそのままでているような気がしました。「蛇を踏む」の中の主人公もこの日記から容易に想像できます。この性格私好き。

テーマ:読書感想文 - ジャンル:小説・文学

【 2006/07/09 10:27 】

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蛇を踏む   川上弘美
135


(-_-;(-_-;(-_-;(-_-;
「踏まれたらおしまいですね」と、そのうちに蛇が言い、それからどろりと溶けて形を失った。煙のような霞のような曖昧なものが少しの間たちこめ、もう一度蛇の声で「おしまいですね」と言ってから人間の形が現われた。
川上ワールドってこんな感じ。読んでいると二女の思考回路に入り込んだようで、この「うそばなし」もまた「うそ」のなかで遊んでいると思えばそれなりに面白いのかもしれない…
「蛇を踏む」ではなんとなく孤独な若い女性の自立について書いてあるのかなと思ったり、「消える」では『消える家族』と『縮む家族』をなにかに例えているのかなと思ったりしながら読んだのですが、さすがにつかれて、最後の「惜夜記」は読んでません。
【 2006/07/01 15:49 】

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センセイの鞄  川上弘美
133


高校で国語を教わったセンセイと、一杯飲み屋で隣り合わせてこの恋が始まる。主人公のツキコさんは38歳、センセイは70代。それでも同年代の男友達より、センセイに惹かれていく。
センセイは背筋をしゃきっと伸ばし、ジャケットを着、いつも同じ黒いかばんを頑固に持っている。ツキコさんとは酒の肴の好みも、飲み方も似ている。そしてお互いに憎まれ口を楽しみながらも淡々と過していく。そのやりとり、言葉や情景がとっても優しい。なんだかセンセイに見守られているようなそんな感じ。
実際20歳と40歳代ならこの関係アリかな?とも思うんだけど、38歳と70歳代となるとちょっと想像できない。でもツキコさんのセンセイに対する「老い」も含めた思いはなんとなく伝わってきました。「センセイが頭を撫でてくれる」その表現が私は好きでした。

テーマ:読書感想文 - ジャンル:小説・文学

【 2006/06/25 18:21 】

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