猫とワタシ

ほんの覚書

読書感想文を書くようで、ちょっと恥ずかしいんだけど ... ネタバレしないように書いてます。

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この記事のみを表示する友情 武者小路 実篤

武者小路 実篤

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高校生の頃、現国の先生に薦められて読んだんです。
でも、すっかり内容は忘れてました。学生の返却図書の中に見つけて、いまどき珍しいと手に取ったのが昨日。現代仮名遣いになっているのでとても読みやすい、と同時に違和感もありました。文章もこうして読むと素朴な感じです。
でも力強く伝わってくるものがありました。

主人公野島が恋に落ちた相手杉子をめぐって、親友の大宮との友情と恋愛の青春小説です。ですが、青春のあらゆるテーマがかかれています。
野島は杉子の行動や言葉に一喜一憂し、友人に嫉妬したり、嫉妬したことを後悔したり、嫌われてはいないと自信を持ったり、自信失ったり・・・時には一人で空想して杉子との未来を思い巡らせたりと、その気持ちが手に取るようにわかります。そして、この恋の相談相手が大宮であり、野島を応援してくれるのが大宮と、その従妹であり杉子の友達でもある武子です。
でも何より、今読んで感じることは、その時代の考え方に、今欠けているものがあるということです。時代が時代だからといえばそうなんですが、向上心というか、自分の進むべき道を求めて努力するというようなことかしら…
著者の言う神の存在については、いまいち理解できなかったんですが…

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この記事のみを表示する噂  荻原浩

荻原 浩

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ユーモアあふれる荻原さん、笑いなしバージョンの荻原さん。
この「噂」、親父ギャクをのぞけば、「私、誰の本を読んでいるんだっけ・・・」とたびたび思いました。
「レインマンに出会ったら、女の子は足を切られちゃうんだよ、でも、ミリエルつけてると狙われないんだって」
広告をやめて、女子高校生の口コミを利用して情報操作をし「噂」をつくりだし商品を売る。販売戦略どおり、噂は都市伝説化し、やがて「噂」どおりの連続殺人事件が起きるんです。
ベテラン刑事と女性警部補のコンビで事件を解決していくんだけど・・・
これより先を書くとこの手の話は面白くなくなるので、おしまい。面白かった、でも気持ち悪かった。

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この記事のみを表示するパイロットフィッシュ  大崎善生

大崎善生

126


「アジアンタムブルー」より私的には好き。
主人公は山崎隆二、アダルト雑誌の編集をしている。「アジアンタムブルー」の主人公と同じ。内容は「アジアンタムブルー」をはさんだ前後。19年前の記憶から始まる。
「人は、一度めぐり合った人と二度と別れることはできない。なぜなら人間には記憶という能力があり、そして否が応にも記憶とともに現在を生きているからである。」
人間には記憶を沈めておく巨大な湖のようなものがあって、その底には無数の過去が沈殿している。それが不意に浮かび上がってくることがある。そして、そのゆらゆらとした記憶から逃れることはできない・・・そんなことを思いながら読みました。
逃れることはできないけれど、哀しむことも、慈しむことも、笑えることだってあるんだけれど、山崎君の過去を思い浮かべながら、精一杯生きてきたんだなと思えて、よかった。
山崎君好きだなぁ?

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この記事のみを表示するドナウよ、静に流れよ  大崎善生

大崎善生

125

留学中にドナウ川に身を投げた19歳の少女、日実。
その死を伝える新聞の小さなベタ記事「邦人男女、ドナウで心中 33歳指揮者と19歳女子大生 ウィーン」がどうしてもひっかるというところから始まります。
そして、この事件の背景と二人の足跡を綴ったのがこの本です。
始めは、「娘はあの男に殺されたんだ」と思っている両親と会い、日本にいたころの日実のまだ幼い性格と千葉と名乗る指揮者の奇行の数々を知る。そして父の浮気や母の二重人格などの家庭の背景を知り、それが日実の自殺とどうつながっていくのか、現地に入って作者が思ったことなど淡々と綴られています。
とてもきれいなお話です。でも19歳というあやうい時期だから起こった事件だと思うんですよね。

ひとつしっくりきません。
要するに虚言,妄想癖の千葉という男に、ルーマニアという19歳の女の子が一人で生きていくには厳しすぎる環境の中で頼ってしまい、どうにもならず、行き詰まってしまった。
行き詰まった原因が、親の気持ちと、日実の気持ちのすれ違い。周りの人も日実の力になりたいとしながら、うまくかみ合わず結果的には間に合わなかった。
そこに日実の千葉のことを何もかも許した上での『母親が子どもに注ぐ愛』のように変わっていった思いがあった。ということになるのかな・・・私ってロマンチストじゃないのかも。いや、ノンフィクションというので理性が先にはたらいたのかもしれません。
今回は全部書いてしまいました。すみません。
後日談。でもどうにも日実の純粋さに惹かれています。

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